古物商許可

≪サンプル有≫古物商に課された帳簿への取引記録義務と台帳の書き方

 

古物商は帳簿に取引記録をつける義務があるの?
古物台帳の書き方が知りたい!

 

これから古物商として営業していく上で、必ず作らなければいけないのが台帳です。

 

古物商は古物営業法によって、取引の記録義務が課されており、義務に違反した場合には懲役や罰金などの罰則規定も設けられています。

 

又、台帳は記録しなければいけない事項が定められているので、どんな記録の仕方でも良いというわけでもありません。

 

そこで、この記事では古物商の課されている取引記録の義務に関する内容や、古物台帳の書き方について分かりやすく解説していきます。

 

古物商には台帳(帳簿)への
取引記録義務がある

 

そもそも、確定申告などをするにあたって取引の内容を記録するのは当たり前のことですが、法改正がされるまでは個人事業主で白色申告をする場合には帳簿の記録義務がありませんでした。

 

但し、2014年の1月以降の取引については、白色申告の個人事業主に対しても帳簿の記帳が義務づけられるようになりました。

 

ですので、今現在、何か事業を行う場合には事業の取引やお金の流れを記録するモノとして台帳を使用することは一般的だと思います。

 

しかし、古物商に関しては2014年に義務化される以前から、台帳への取引記録が義務付けされていました。

古物商が台帳(帳簿)に
記録しなければならない事項

古物営業法 第十六条

古物商は、売買若しくは交換のため、又は売買若しくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、次に掲げる事項を、帳簿若しくは国家公安委員会規則で定めるこれに準ずる書類(以下「帳簿等」という。)に記載をし、又は電磁的方法により記録をしておかなければならない。

引用:電子政府の総合窓口(e-Gov)古物営業法

 

上記のように、古物の売買業務に規制等を課す古物営業法において、古物商に取引の記録を義務づけています。

 

そして、台帳に記録しなければならない事項として、以下の内容が挙げられています。

記録が義務付けられている事項

  • 取引の年月日
  • 古物の品目及び数量
  • 古物の特徴
  • 相手方の住所・氏名・職業・年齢
  • 本人確認の方法

 

これら5つの事項に関しては、取引を行った際に古物商の台帳に記録しなければなりません。

古物商に台帳(帳簿)への取引記録が
義務付けられている理由

では、なぜ古物商には法律改正で帳簿の記録が義務化される以前から取引記録が義務付けられていたり、台帳に記録しなければならない事項が事細かに定められているのでしょうか?

 

その理由は、古物営業法の目的にあります。

 

古物営業法は古物営業を行うにあたって、古物商の許可取得を義務付けたり、業務について必要な規制等を行うことで、盗品等の売買の防止や速やかな発見、迅速な被害の回復が目的だからです。

 

要するに、古物商に台帳への取引記録を義務づけることで、盗品の被害届が出た場合に、速やかに盗品の発見や被害の回復を測れるようにしているのです。

古物商が台帳(帳簿)の取引記録義務に
違反すると罰則がある

古物商の台帳への取引記録は法律によって義務化されているので、義務を守らなかった場合には、もちろん罰則も設けられています。

 

その罰則の内容はというと、6カ月以下の懲役、又は30万円以下の罰金です。

 

ですので、古物営業の規定にのっとった取引内容の記録をするようにしてください。

古物商の台帳(帳簿)に取引記録を記載しなくても良い例外もある

 

ここまででは、古物商の取引記録義務について解説してきましたが、古物商は全ての取引において記録しなければならないわけではなく、例外も設けられています。

 

その例外というのは以下の3つのケースがあります。

 

  1. 記録義務の全部が免除されるケース
  2. 売却の場合のも記録義務が免除されるケース
  3. 一部の事項について記録義務が免除されるケース

取引記録義務の全部が免除されるケース

買取、又は販売価格の総額が1万円未満の少額取引である場合や自分が売却した物を相手から買い戻す場合には、台帳への記録義務が免除されています。

 

ただし、ここでも例外規定が設けられていて、盗品として古物市場に流入しやすい以下のような物に関しては、少額取引であっても取引の記録義務は免除されません。

 

少額取引でも免除されない物

  • 自動二輪車や原付自転車(その部品を含む)
  • ゲーム機やゲームソフト
  • CD・DVD
  • 書籍

売却の場合のも記録義務が免除されるケース

国家公安委員会規則で定める古物を売却する場合には、台帳絵の記録義務が免除されます。

 

では、国家公安委員会規則で定める古物とは何かというと、下記に該当する古物以外です。

国家公安委員会規則で定められていない古物

  • 美術品類
  • 時計・宝飾品類
  • 自動車(その部品を含む)
  • 自動二輪車・原付自転車(その部品を含む)

 

一部の事項について記録義務が免除されるケース

自動車を引き渡す場合には一部の事項について記録義務が免除されます。

 

なぜなら、自動車は全国的に統一された法律上の登録制度が設けられているので、売却する相手の住所や氏名などを記録しなくても、特定することが可能だからです。

 

因みに、自動車の部品に関しては記録義務は免除されていません。

 

古物商の台帳(帳簿)の書き方(サンプル有)

 

古物台帳は各都道府県の防犯協会から3000円程度で購入することが可能です。

 

ただ、絶対に古物台帳を購入しなければいけないというわけではなく、定められた記録事項があれば、自分で作成し様式の古物台帳を使用することも可能です。

 

又、紙媒体の帳簿である必要はなく、エクセルなどデータ形式の帳簿でも問題ありません。

 

では、どのように古物台帳を書いていけばいいかというと、冒頭でも紹介したように以下の事項を必ず記載する必要があります。

 

  • 取引の年月日
  • 古物の品目及び数量
  • 古物の特徴
  • 相手方の住所・氏名・職業・年齢
  • 本人確認の方法

 

そして、これらの事項が全てわかるようにした古物台帳を記入していきます。

 

又、買取・販売によって記録しなければいけない事項も異なるので、自分で古物台帳を作成する場合には注意してください。

 

 

※サンプル画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。

受入れの場合の古物台帳の書き方

まず、受入れとは商品仕入れの事です。

 

商品を仕入れる際には以下の点を記録する必要があります。

受入れの記録事項

  • 取引した年月日・・・仕入れを行った年月日を記載します。
  • 区分・・・古物の仕入れの方法が仕入れ・販売委託・交換のどれなのかを記録します。
  • 品目・・・どういった種類の古物なのかを記録します。
  • 特徴・・・商品の特徴や型番などの詳細を記録します。
  • 数量・・・仕入れた商品の数か記入します。
  • 代価・・・仕入れた商品の金額を記入します。
  • 本人確認の方法・・・どのような方法で本人確認を行ったのかを記録します。
  • 取引相手の情報・・・住所・氏名・年齢・職業を記録します。

払出しの場合の古物台帳の書き方

払出しとは、仕入れた古物を何らかの理由で営業所から出す場合のことです。

 

払出しの際には以下の点を記録する必要があります。

 

受入れの記録事項

  • 取引した年月日・・・払出しを行った年月日を記載します。
  • 区分・・・払出しの理由が売却・返却・破棄のどれなのかを記録します。
  • 代価・・・売却した商品の金額を記入します。
  • 取引相手の情報・・・住所・氏名を記録します。

古物商の台帳(帳簿)には備え付け義務もある

 

古物商には、台帳の取引記録義務だけではなく、備え付け義務も課されています。

 

備え付けというのは、作成した台帳を一定期間保管し、必要な場合に直ちに確認できるようにしておかなければならないという事です。

 

例えば、エクセル等で古物台帳を記録している場合には、記録の提出を要求されたとき直ぐに書面に表示できる状態で保存しておかなければなりません。

 

そして、台帳を備え付けておかなければいけない期間は、記録をした日から3年間です。

 

万一、古物台帳の備え付け義務に違反した場合には6カ月以下の懲役、又は30万円以下の罰金に処される可能性があります。

古物商の台帳(帳簿)を
紛失・毀損してしまった場合には?

法律を守ってしっかりと取引記録をつけていたにも関わらず、台帳を紛失したり、毀損して内容がわからなくなってしまったりすることもあるかもしれません。

 

そんな場合には、放置しておかずに、直ちに営業所の所在地を管轄する警察署に届け出なければなりません。

 

そして、仮に紛失・毀損してしまったにも関わらず、届出をしなかった場合には6カ月以下の懲役、又は30万円以下の罰金に処される可能性があります。

古物商の帳簿への取引記録義務と台帳の書き方まとめ

この記事のまとめ

  • 古物商は定められた内容を台帳に記録する義務がある
  • 例外を除いて少額取引については記録義務が免除される
  • 取引記録の義務に違反した場合には6カ月以下の懲役、又は30万円以下の罰金に処される
  • 台帳を紛失・毀損した場合には警察署に直ちに届け出る必要がある

 

  • この記事を書いた人
長島 雄太

長島 雄太

行政書士兼ウェブマーケター。サラリーマンとして働きながらウェブマーケティング会社を起業し独立。その後、行政書士資格を取得して行政書士事務所を開業。

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